おそらく筋生検を行って確定診断できる割合に多少関係していると思うが、筋疾患に限定した認定医制度というのはないようだ。
米国ではあえて言えば、Your MDA Clinicという筋ジストロフィーの患者会による紹介病院の制度が、それに近いのかもしれない。
では、筋疾患と言うのは、神経内科においてどのくらいのウェイトで扱われているのだろうか? 東北大学病院神経内科の年間入院症例数を調べてみた。2006年の入院症例数合計303件に対して、筋疾患症例数17件なので、およそ6%である。これでは、一部に筋疾患を十分に診ることができない神経内科が存在しても確かに仕方がないとも言える。
患者側の対策としては、当面の間、PubMedやCiNiiで検索をして、どの病院のどの医師がその病気の専門なのか、調べる以外になさそうだ。もしかすると難病法の指定医に絡んで制度的な改善があるかもしれない。
2015年3月追記:難病法の施行により、実質的な筋疾患を診断する医師を明確にする制度が紆余曲折しながらも、広がるはずです。しかし地方では医師の方々の十分な人数を確保するのは困難と思われ、閉鎖地域的な苦労は切実であるためヒステリックになりやすいですが、少し視野を広げれば、IT的、情報的な支援、特に最新の診断基準へ現場の医師が何も煩わされなくてもアクセスできる、そこにその疾患を診断できる病院、医師のリストがあることが、日本全土に利益があるという費用対効果の点から重要なはずという話になるはずです。ときどきWikipedianしている私としても、Wikipediaを医療で実際に使えるレベルまで最新情報を挙げるための援助がほしいです。・・・夢のような話ですが。
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